2023.09.30
2023.09.30
法人トラブル
社内調査
パワハラ
パワハラ対策大丈夫ですか?訴えられる前に読むべき記事

改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)が2019年5月に成立し、大企業では2020年6月、中小企業では2022年4月から施行されました。職場におけるパワーハラスメント対策が事業主の義務となり、必要な措置を講じる必要があります。パワハラを放置していると、業務に支障が生じたり、貴重な人材の損失につながる恐れがあります。パワハラに対してどのように対処していけばいいのか、基本的なことから確認していきましょう。
パワハラとは
「パワハラ」とは「パワーハラスメント」の略で、組織内での地位や人間関係の優位性を利用して行われるいじめや嫌がらせのことをいいます。上司が部下に対して行うものや、先輩が後輩に対して行うもの、職能の高い人が低い人に行うものなどが該当します。
厚生労働省は、パワハラの概念について以下のの3つの要素を定義しており、3つの要素すべてを満たすものがパワハラに該当するとしています。
- 優越的な関係にもとづいて(優位性を背景に)行われること
- 業務の適正な範囲を超えて行われること
- 身体的もしくは精神的な苦痛を与えること、または就業環境を害すること
参考:厚生労働省|パワーハラスメントの定義について
また、パワハラの6つの行為類型を提示しています。
身体的な攻撃
殴る・蹴るや、ものを投げつけるといった、いわゆる暴力です。
精神的な攻撃
直接的に相手を攻撃するのではなく、侮辱したり、人格を否定するなど、精神的な苦痛を与える行為です。ほかにも、怒鳴ったり、必要以上に叱責したり、威圧的な態度をとることなどが該当します。
人間関係の切り離し
無視や隔離、仲間はずれにするなどの行為です。
過大な要求
あきらかにできそうにない仕事を強制することもパワハラに該当します。
能力的・時間的に無理なノルマを強要したり、不要な業務や私的な雑用をさせるような行為も含まれます。
過小な要求
本人の能力を下回る仕事しか与えなかったり、仕事をまったく与えないのもパワハラとなります。
個の侵害
プライバシーの侵害もパワハラになります。
また、異性に対する個の侵害は「セクハラ」となる場合もあります。
パワハラ防止法とは
近年ではパワハラがニュースで報道され、問題視される機会が増えています。都道府県労働局に寄せられる相談は増加の一途をたどり、近年は過度なパワハラが社会問題化しています。
このような状態を受け、パワハラを防止する対策として「改正労働施策総合推進法」、いわゆる「パワハラ防止法」が2019年5月に成立し、2020年6月1日から施行されました(中小企業は2022年4月1日から)。
パワハラ防止法では、事業主が講じるべき措置として、次の4項目が明示されています。
社内方針の明確化と周知・啓発
事業主は、職場でパワハラを行ってはならないことや、パワハラへの対策の方針を明確にし、従業員に周知する必要があります。
適切に対処する体制整備
社内または社外に相談窓口を設置するなどして、パワハラについて従業員が相談できる体制を整備しなければなりません。
相談者の不利益な取り扱い禁止
パワハラについて相談してきた従業員に対し、そのことを理由に不利益な取り扱い(解雇、異動、自宅待機、減給など)をしてはいけません。また、相談者のプライバシーを保護しなければなりません。
パワハラ事案への迅速かつ適切な対応
パワハラが発生した際は、被害者・加害者それぞれに対する適切な対応を迅速に行わなければなりません。また、再発防止に向けた対策を講じることが義務づけられています。
企業としてのパワハラへの対処方法
職場でパワハラが発生すると、企業が法的な責任を負うことになります。他の従業員のメンタルにも影響し、生産性の低下につながる恐れもあります。退職者が出ると貴重な人材を失うことにもなります。
このようにパワハラの悪影響は軽視できるものではないため、企業としては被害者から訴えられる前にしっかりとした対応策を講じておく必要があります。
では企業としてはどのように対処をしていけばよいでしょうか。
就業規則に定めておく
パワハラに対する基本的な対応は、就業規則に沿って行うことになります。そのため、就業規則にパワハラに対する措置内容を規定しておく必要があります。これはパワハラ防止法でも企業に義務づけられています。
相談窓口の設置
パワハラの被害にあった社員が気軽に相談できる環境を作ることが重要です。
事実確認をする
パワハラの申し立てがあったときは、まずは事実確認が第一です。被害者・加害者とされる当事者と、その周辺の関係者にヒアリングを行います。
事実確認ができたら、加害者に自覚を促し、改善に努めましょう。
人事措置をとる
加害者に注意しても改善が見られない場合は、懲戒処分や減給、降格など、就業規則に沿って人事的措置をとります。最悪の場合、解雇にいたるケースもあるでしょう。
パワハラが発生した場合に、加害者を解雇したり、被害者が退職するのは最悪のケースといえます。また、パワハラを放置することは、企業とって大きなリスクへとつながります。そのような状況になる前に、早めに専門家に相談すべきでしょう。
パワハラを放置するリスク
パワハラを放置することによって、企業には次のようなリスクがあります。
職場の雰囲気が悪くなる
パワハラは、加害者と被害者だけの問題ではありません。パワハラによって職場全体の雰囲気が悪くなることで、人材が定着しなくなり、生産性の低下につながります。
被害者への影響
パワハラを放置していると、被害者は仕事に集中することができず、うつなどの精神障害をきたす可能性があります。
また、パワハラを理由に退職者が出ることで、企業にとっても貴重な人材を失うことにもなります。
企業責任が問われる可能性も
企業がパワハラを放置していると、場合によっては企業責任を問われる可能性があります。
パワハラ防止法に違反することで指導の対象となり、社名が公表されてしまうこともあるでしょう。
最後に
パワハラは、できるだけ未然に防ぐ環境作りと、発生した場合は迅速に対応する体制作りが重要です。そのためには法的なことにも詳しい専門家に相談するのが効果的です。
「トラブルなんでも解決屋」では、パワハラに悩んでいる企業への効果的な解決方法をご提案できます。
お問い合わせ・ご相談は無料です。お悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。
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