2023.04.25
2023.04.27
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退職者による機密情報持ち出しが発覚したら?- 証拠収集方法から法的措置まで徹底解説 -

ここ最近、退職者が企業秘密の顧客データを漏洩させた可能性がある、転職先の企業に営業リストを持ち込んでいる、といったご相談が増えています。
今回は、退職者による情報漏洩が発覚した際の対応について解説します。
情報漏洩に対する法的措置
機密情報を漏洩した退職社員に対しては、場合によって次のような法的措置を取ることが可能です。
・民事責任の追及
退職社員が営業リスト等の機密情報を持ち出して独立したり、転職先の会社で利用している場合、退職者に対して民事責任を追及できる場合があります。話し合いによって和解を目指すほか、民法上の不法行為や債務不履行による損害賠償請求、持ち出した機密情報の使用差し止め請求等をすることが考えられます。
・刑事責任の追及
退職社員の情報持ち出しや利用の状況によっては、会社側が告訴・告発することで警察による捜査が行われ、裁判で有罪となる可能性があります。有罪となった場合、不正競争防止法21条で最大10年以下の懲役・1000万円以下の罰金に処されます。 退職社員の転職先の会社が共犯と認められた場合、同法22条により転職先に対して3億円以下の罰金が科せられます。
・営業秘密に該当するための3つの要件
そもそも営業秘密にはどのような情報が該当するのか、という点についても触れておきます。不正競争防止法において、以下の3つの要件が全て満たされている情報は「営業秘密」として定義され、特別に保護されています。
・秘密管理性(秘密として管理されている情報であること)
・有用性(営業上・技術上有用な情報であること)
・非公知性(一般に知られていない情報であること)
法的措置に必要な証拠の収集方法
退職社員に対する法的措置を取るためには、 以下のような証拠を押さえておく必要があります。
・営業秘密へアクセスした履歴
・営業秘密を持ち出し可能な記憶媒体(USBメモリ等)にアップした履歴
・営業秘密をクラウドストレージ(Onedrive,Googleドライブ,dropbox等)にアップした履歴
・営業秘密をメール添付で送信した履歴
ログ管理システムを導入している場合、これらの証拠を取得することができます。
万が一ログ管理システムを導入していない場合でも、フォレンジック調査によって対処可能です。フォレンジック調査とは、既に削除したデータや管理情報等から情報を取り出し、どのような操作が行われたのか解析する作業です。システムを導入している場合でも、管理システムによって取得したログと実際のPCに残っているデータが一致していることを証明するために、このような調査を行うことがあります。
退職者による不正行為は、退職後しばらく経ってから発覚することがほとんどです。既に各種データが残っておらず情報漏洩の証拠を見つけることができない事態に陥りがちです。それを防ぐためにも退職時に貸与PCやスマホといった社用端末のデータを保存しておくことが極めて重要といえます。
実際にあった情報漏洩の事例
ある人材会社にて、退職者が在職中、私用のGmailを貸与PCのブラウザで立ち上げ、会社メールのコピーや社外秘の営業リスト等を添付し、退職者自身の個人用端末に保存していた疑いがありました。この元社員は退職後独立しており、該当のリストを用いて営業活動を行っているとの噂も立っていましたが、証拠となるデータの検出ができずに弊社にご相談いただいたケースです。
特殊調査を実施したところ、情報漏洩の証拠となるデータの復元に成功しました。さらに営業秘密を用いて顧客を開拓していたことが判明したため、損害賠償を求める訴訟を起こすこととなりました。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございました。
秘密情報の持ち出しによって会社が被る損害は大きい一方で、対策を徹底している会社はごく少数です。企業秘密の漏洩は早急な対策を行うことで、被害を最小限に食い止めることができます。
トラブルなんでも解決屋でも情報漏洩等、退職者とのトラブル対応を承っています。
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