いじめで損害賠償請求はできる?法的対処法を紹介

2023.09.30

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いじめで損害賠償請求はできる?法的対処法を紹介

いじめとは

いじめの被害者は、一生のトラウマを抱えたり、引きこもりになったり、最悪の場合死にいたることもあります。いじめは傷害罪や暴行罪、強要罪、恐喝罪、侮辱罪、名誉毀損罪、場合によっては殺人罪、不同意わいせつ罪、暴力行為等処罰法などに該当する犯罪行為です。このような重大ないじめ行為に対しては、被害者は加害者の処分を求めたり、加害者に対して損害賠償を請求したりすることができます。今回はいじめで損害賠償をする場合の対処法について説明します。

いじめとは

2013年(平成25年)に制定された「いじめ防止対策推進法」では、いじめを次のように定義しています。

児童生徒に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人間関係のある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む)であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているものをいう。なお、起こった場所は学校の内外を問わない(いじめ防止対策推進法第二条)

ここでも指摘されているように、いじめは学校内にとどまらず、会社などさまざまな場所でおこります。

いじめとされる行為には、比較的軽いと思われるものから犯罪行為といえる重大なものまで含まれます。加害者がふざけているだけと思っていても、対象となる被害者が「つらい」「嫌だ」と苦痛を感じていたら、その行為はいじめだといえるでしょう。

いじめの定義に該当するような場合でも、行為の程度や被害の状況はさまざまであり、対処法はそれぞれのケースによって考える必要があります。

いじめによって体や心に大きな被害が生じたり、生命に関わってしまうような重大な被害が生じてしまうような重大なケースでは、損害賠償を求めるなど法的な手段に訴えることも考えられるでしょう。

損害賠償を求める対処法

裁判で争う場合、いじめがあったことを被害者側が証明しなければなりません。そのため、写真や動画、音声、診断書といった証拠が大変重要になります。

法的手段に訴える場合は、できるだけ早く専門家に相談し、証拠の収集についてのアドバイスを受けることをおすすめします。

民事責任を問う場合

いじめは被害者の人権を踏みにじる行為であり、被害者は加害者の民事責任を追求して損害賠償を求めることができます。

会社や団体には労働者が快適に働けるように職場を管理する義務があり、これを「職場環境配慮義務」といいます。いじめの事実を知りながら放置したり、隠蔽するなどして必要な義務を怠っていた場合、会社や学校に対しても損害賠償を求めることができる可能性があります。

刑事責任を問う場合

いじめが犯罪行為に該当するような場合は、加害者の刑事責任を追求することができます。

暴力に対しては暴行罪、怪我をした場合は傷害罪など、いじめが抵触する刑罰法規には以下のようなものがあります。

  • 肉体的な暴力:刑法第208条「暴行」、刑法第204条「傷害」など
  • 精神的な暴力:刑法第223条「強要」、刑法第176条「強制わいせつ」、刑法第222条「脅迫」、刑法第230条「名誉棄損」、刑法第231条「侮辱」など
  • 金品を要求したり破壊するような行為:刑法第249条「恐喝」、刑法第235条「窃盗」、刑法第261条「器物損壊等」など
  • インターネットを利用した行為:刑法第230条「名誉棄損」、刑法第231条「侮辱」など

過去のいじめも訴えることができる

いじめの時効は、2020年3月31日以前のいじめは3年、2020年4月1日以降のいじめは5年となっています。つまり、いじめの発覚から5年たつと損害賠償の請求ができなくなってしまいます。逆にいうと、過去のいじめであっても時効が過ぎていなければ損害賠償の請求が可能です。

ただし、証拠の収集は時間の経過とともに難しくなります。損害賠償の請求を検討している場合は早めに専門家に相談するのがよいでしょう。

損害賠償の流れ

いじめの損害賠償請求は、

  • 損害賠償請求額を決める
  • 示談交渉
  • 訴訟

という流れで行われます。

損害賠償請求額を決める

まずは、いじめによって発生した損害を明らかにします。
主な損害として、治療費、いじめによって受けた精神的苦痛に対する慰謝料、過失利益、奪われた金品の額などがあげられます。

示談交渉

示談交渉とは、当事者同士が話し合って争いをおさめることです。訴訟をおこすよりも面倒な手続きがいらず、早く解決できる可能性があります。

意見が対立し、示談交渉が進まない場合は裁判所の調停委員に間に入ってもらう「調停」という方法もあります。

訴訟

裁判によって解決する方法で、損害賠償請求の最終的な解決方法となります。
訴訟になると、双方弁護士を立てて対応することになるでしょう。

ただし、訴訟にまで発展しなくても、問題解決の専門家への相談は早ければ早いほどメリットが大きくなります。

最後に

専門家に相談することで、対応のアドバイスをもらったり、証拠や情報の収集をサポートしてもらえたりといったメリットがあります。早めに専門家に相談することによって、早い段階で問題が解決し、訴訟までいたらずにすんだというケースも多々あります。

自身で会社や学校と交渉しても、時間的・精神的な負担が大きい上、かえって状況を悪化させてしまう恐れもあります。専門家に相談することで迅速かつスムーズに解決に向かうことが期待できるでしょう。

「トラブルなんでも解決屋」はトラブル解決のプロフェッショナル。さまざまな分野の専門家が揃い、トラブルを親身に、スピーディーに解決します。

いじめの問題に関しても、対応方法をご相談いただけます。ご相談は無料です。いじめでお悩みの場合はぜひ、お気軽に「トラブルなんでも解決屋」にご相談ください。