職場でいじめにあったら?被害にあった時に役立つ対処法

2023.09.30

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職場でいじめにあったら?被害にあった時に役立つ対処法

いじめの種類

いじめは自分より立場が弱い人に対して、精神的・身体的に苦痛を与える行為です。日本では1980年代ごろから教育現場で注目されるようになり、当初は学校内における問題だと認識されてきました。しかし、いじめは学校内にとどまらず、会社など社会のさまざまな場所でおこります。特に職場でおこるいじめはパワハラやモラハラ、場合によってはセクハラにも該当し、被害者・加害者・会社との間で深刻なトラブルに発展する可能性があります。今回は、職場におけるいじめについて、被害を受けた場合の対象法をまとめました。

いじめの種類

まず初めに、どのような行為がいじめにあたるのかをみていきましょう。
いじめの種類は、主に次の6つに分けられます。

言葉によるいじめ

冷やかし・からかい・悪口・脅し文句・嫌なことを言われることを指します。
職場であっても相手をあだ名で呼ぶのはよくあることですが、相手が「やめてほしい」と思えばいじめになります。

無視・仲間はずれ

わざと会話をしなかったり、集団の中に入れないといった、無視をする行為です。職場では会社や上司の指示で行われるケースもあるので、発見や事実の確認が難しいいじめです。

暴力

殴る、蹴る、ぶつかる、足を引っかける行為です。

遊びやふざけている延長のつもりであっても、相手が苦痛を感じる場合はいじめになります。最初は遊びのつもりでも、次第にエスカレートして重大事件に発展するようなケースもよくみられます。

金品を要求する

お金を巻き上げたり、おごらせたりする行為です。金品が盗まれたり、壊される、捨てられるといった行為も含まれます。

精神的ないじめ

相手が嫌がること、恥ずかしいこと、危険なことを強要するような行為がこれにあたります。

具体的には、人前で服を脱がせる、万引きさせる、使いっ走りをさせる、掃除や後片づけを強要するなどがあります。

インターネットによるいじめ

インターネットの利用率の増加に伴い、ネットによるいじめも増加しており、近年特に問題となっています。

SNSや掲示板への投稿は、不特定多数の人が閲覧できるため、関係のない人からも誹謗中傷を受けてしまう可能性があり、エスカレートすると極めて深刻な事態を招きます。

職場でよく見られるいじめ

次に職場でよく見られるいじめについて確認していきましょう。多くの場合、職場でのいじめはパワハラにも該当する行為です。

他の従業員がいる前で過剰に叱責する

上司が部下に対して指導することは当然の行為ですが、指導として必要な範囲をこえて、不必要に怒鳴ったり、口汚く罵るなど、ひどい言動で指導した場合はいじめといってよいでしょう。

部署内で仲間外れにする

学校現場でもよく見られる行為ですが、特定の従業員を意図的に仲間外れにする行為はいじめにあたります。

職場で行われる場合は、パワハラの一類型である「人間関係からの切り離し」に該当します。

単純作業ばかりやらせる

能力のある従業員に対して、誰でもできるような単純作業の仕事しか与えず、能力を発揮する機会を奪うこともいじめといえます。

プライベートな情報を暴露する

従業員のプライベートな情報を勝手に暴露して、本人のイメージを低下させる行為です。従業員のプライベートを過度に詮索したり、無断で暴露する行為はパワハラの一類型である「個の侵害」に該当します。

職場いじめの特徴

学校だけではなく、職場においても上司や同僚による「職場いじめ」がおこります。「職場いじめ」は、タイプによって「モラルハラスメント(セクハラ:精神的ハラスメント)」「「パワーハラスメント(パワハラ)」「セクシャルハラスメント(セクハラ)」と呼ばれることも多くなりました。

職場いじめは、加害者が上司の場合、「指導」と称して会社側に責任はないとされるケースが多くあります。

また、社員同士だけでなく、社員が派遣労働者やパートタイム労働者、アルバイトに対して立場を利用して行ういじめも多くみられます。本来、派遣労働者・パートタイム労働者・アルバイトは雇用形態が違うだけで正社員よりも立場が低いということはないのですが、日本では低い立場にみられる風潮が強く、よほどの事件性がなければ黙認されることが多いといわれます。

日本産業カウンセラー協会が行ったアンケート調査では、「約8割で職場いじめの相談等がある」という結果が出ています。

職場におけるいじめは、どのような原因でおこるのでしょうか。いじめられやすいタイプには以下のようなものがあるといわれています。

  • 仕事ができる人
  • 仕事ができない人
  • 社外に強力なネットワークを持つ人
  • コミュニケーションが苦手な人
  • 友人が少ない人
  • 外見に特徴がある人
  • 特定の信教、思想を持つ人
  • 他社から出向・移籍してくる人
  • 新人

また、非常にまれですが、一時期話題になった「追い出し部屋」のように、ある社員を解雇・免職したい場合に、退職に追い込むために会社や部署が率先していじめを行うようなケースも存在します。

対処方法

職場でいじめの標的にされてしまったら、自分だけで状況を改善するのは困難です。
できるだけ早く、専門の窓口に相談して解決を図りましょう。

社内の相談窓口に相談する

会社や団体には、労働者が快適に働けるように職場を管理する義務があります。これを「職場環境配慮義務」といいます。

ある程度規模の大きな会社であれば、パワハラ相談窓口が設けられていることが多いです。窓口がある場合は一度相談してみるとよいでしょう。
窓口がない場合は、上司に相談しましょう。

外部の相談窓口に相談する

社内の上司や相談窓口には相談しにくいという場合や、上司にいじめられているということもあるかもしれません。そのような場合は、外部の相談窓口を利用しましょう。

法務省や文部科学省が設置している相談窓口や、都道府県労働局や労働基準監督署に設置されている「総合労働相談コーナー」で、いじめやパワハラに対する相談を受け付けています。

365日・24時間対応しているものや、メールやLINEで相談できるものもありますので、状況に合わせて相談してください。

専門家に相談する

社内や外部の相談窓口に相談するのは有効な手段ではありますが、なかなか改善に至らないケースも多々あります。迅速、かつ的確に問題を解決するには、やはりいじめ問題を取り扱っている専門家に相談することがおすすめです。

専門家に相談することで、

  • 対策のアドバイス
  • 法的な対応のアドバイス
  • 証拠の収集
  • 会社との交渉

といった対応をスムーズに進めることができるメリットがあります。

また、専門家の力を借りることで、自身で会社やと交渉する場合とくらべ、時間的・精神的な負担が軽減されることでしょう。

最後に

「トラブルなんでも解決屋」はトラブル解決のプロフェッショナル。さまざまな分野の専門家が揃い、トラブルを親身に、スピーディーに解決します。

いじめの問題に関しても、対応方法をご相談いただけます。
お悩みの場合はぜひ、お気軽に「トラブルなんでも解決屋」にご相談ください。